第1回須坂米子大瀑布スカイレース レースレポート


期日 2017年9月2日(土)

スタート時刻 9:00  距離 30km

記録 3時間30分32秒     結果 3位

<使用ギア> 

ウェア: S-LAB SENSE TANK
S-LAB SENSE SHORT
ソックス:RX S-LAB
シューズ:S-SAB SENSE6 ULTRA
インソール:superfeetカスタムブラック
ベルト:AGILE BELT
S-LAB MODULAR BELT
ニューハレ:ニーダッシュ(膝)、Vテープ(腰)
ジェル:SHOTZエナジージェル30分ごとに1本(合計6本)
ゴール後 1本(ワイルドベリー)
給水:エレクトロライトショッツ(水250mlに対して1本)


<標高2000mを越える小根子岳頂上と景勝地米子大瀑布を巡るレース>

 スタート地点の標高は1400m。そこから標高2200mの小根子岳頂上を経て、米子大瀑布まで一気に下る。大迫力の滝を眺め、約19km地点のエイドステーションで補給した後は、もと来た道をひたすら戻って行く。再び2000mまで標高を上げた後は、ゴールまでガレた登山道を一気に下って行く。30km走る間に1000mの山を2つ越えるイメージのコースだ。

8月の豪雨の影響で、山肌が大きく崩れ、登山道が押し流された区間もあったが、スタッフの皆様の努力により、コースが整備され、無事に大会が開催された。この地で走らせて頂けることに感謝し、このレースに臨んだ。

<レースプラン>

6日前に信越トレイル(約65km 4000D)を1日で走破するチャレンジをした影響で、筋肉痛が抜け切っておらず、万全の状態とはいえなかった。しかしながら、トレーニングの一環として、現状のベストを尽くすことを決めていた。

レースでは、前半から先頭集団を意識して走る事が多いが、今回のコースでは、エイドステーションを過ぎた後の登り返しを元気に登ることができるかどうかがポイントになると考えて、前半はペースを上げ過ぎないことを気をつけることにした。

装備品には迷ったが、給水用にはザックではなく、腰ベルトタイプを選択。ザックだと上半身の動きを妨げてしまうことがあるので、腰ベルトの方が好きだ。必携装備の水1リットルを携帯するためにAGILE BELT(600ml)とSーLAB MODULAR BELT(ソフトフラスク200ml×2本)を併用した。ポケットが増えた分、ジェルの携帯も十分にできたし、ゴミを入れておくにも使い勝手が良かった。

トレイルの状態がぬかるんでいるところもあれば、ガレ場もあることが予想されたので、オールラウンドタイプで自分が信頼を置いているSーLAB SENSE 6 ULTRAを選択した。

天気予報で気温があまり上がらないことが予想されたが、雨予報では無いことを考えて、手袋やアームスリーブは着用しなかった。



<レース展開1〜スタートからエイドステーション〜>

午前9時、ロングの部がスタートした。30kmという距離を考えてか、スタートダッシュをする選手はいないが、三浦選手が集団をリードする形で進み、縦長の列になった。自分はエイドステーションまでは無理のないペースで走ろうと決めていたため、先頭につくことはしなかった。それでも下り坂になると自然と体が動き、先頭に追いつく場面も。慣性に逆らって制動をかけることは、疲労に繋がる。流れに身を任せた方が疲れないし、速い。

根子岳への登り坂では、苦しくなく、会話ができるペースを守る事に徹した。心拍数は160ぐらい。順位でいうと7、8番手。駒村選手と会話をしながらずっと走っていった。駒村選手はクロスカントリースキートリノオリンピック代表選手。自分の高校の先輩で、雲の上の存在。憧れの選手だ。そんな駒村さんと話しながら走ることができて、とても楽しかった。標高2000mを越えた根子岳北肩から小根子岳山頂までの稜線は高い木が無く、空を駆けているような感覚になる。歓声を上げながら走り、小根子岳を往復。再び根子岳北肩へと戻ると、いよいよ米子大瀑布にむけての山下りが始まった。

コースマップから、急な下り坂であることは読む取ることができた。また、普段人がたくさん通るようなメジャーな登山道ではないため、秘境的な雰囲気があることも想像していた。実際に下り始めると、想像通り、柔らかな路面で道幅もさほど広くなく、割と傾斜が急な下り坂で、スイッチバックが続く。脚にダメージがくる。だんだんと高度を下げると、トレイルの様子が変わってくる。8月の豪雨でトレイルが流され、大変な状況になっていた。倒れた木をまたいだり、くぐったり、川を避けたりしながら進む。途中、大きく山肌が流されていたところもあった。そこを抜けると、今度は吊り橋。秘境感アップでテンションが上がる。ここはすれ違いのできない部分。帰りは後続の選手と譲り合うしかない。

3つほど橋を越えると、米子大瀑布に出た。遠目に見る滝は圧倒的なスケールで、思わず感嘆の声を上げてしまった。そこからエイドステーションまでは道幅の広い林道を下る。久しぶりにスピードが出せる区間だ。気持ちよく走っていると前方を走っている選手が見えた。徐々にその差は縮まる。そして、約19km地点のエイドステーションに到着。ここでさらにもう1人の選手に追いついた。ここまでに消費した水分はおよそ500〜600ml。涼しさのおかげで思いの外水を消費していなかった。それでも200mlの水分を補給し、エイドステーションを後にした。



<レース展開2〜エイドステーションからゴール〜>

ここからは再びもと来た道を戻り、標高およそ2000mの小根子岳北肩まで700mくらい高度を上げる。自分はこの区間を力強く走りきるために、前半は力を温存してきた。もうペースを抑えることはせず、自分の感覚のままにひたすら登って行く。それでも心拍数は170拍/分を越えないように心がけ、乳酸が溜まり過ぎないように気をつけた。予想通り、吊り橋では後続の選手が通過するのを待つことがあったし、登り切るまでずっとすれ違いが続いた。その度に、「ガンバです!」と元気よく声をかけたり、転んでいる人がいれば「大丈夫ですか?」と声をかけたりしながら登っていった。声を出すことで、自分自身も元気が出たし、気合が入った。とても楽しい区間だった。ここで、3位に上がった。

根子岳北肩からは会場まで約5kmの下り坂だ。しばらくは大きな石がゴロゴロしたガレ場を下る。怪我をしないように気をつけながらもリズムよく下る。ラスト2kmで「まだ、前追えますよ!」と声をかけていただく。前方の選手は全く見えなかったが、スピードを出して走ってみる。

結局追いつくことはできずに3位でゴール。結果的にはそれほど大きな差がついていたわけでは無かった。



<考察>

ここのところ、ロングレースで後半に失速して余裕がなくなってしまう展開が続いていたので、今回は後半ペースをあげるレース展開を試してみたかった。結果的にうまくいったとは思うが、さらに上の順位を取りたいと思った時に、やはり前半もう少し前の位置でレースを展開する必要があると感じた。今回は万全の状態では無かったことを考えれば、悪くない結果だったと思う。

6日前の信越トレイル1dayスルーチャレンジをしたことで、今回の30kmという距離に対する不安は全く無かったし、ほぼ毎週行った高社山往復トレーニングで山ののぼり下りに対する不安もなかった。また、週1回のトラック練習のおかげである程度のスピードを出して走ることもできるようになってきている。疲労感はあったものの、トレーニングは順調で、いい状態に仕上がってきていると思う。今回の大会もレース展開を試す場として、とてもいい経験になった。
SUUNTO AMBIT3 VERTICALのデータ】

今回のコース。距離約30km 累積標高約2000m
なかなか凄いところを走っていますね。

レースのデータを客観的に見るのは楽しい。

心拍数のグラフ。最後まで維持できているのがわかる。

高度と心拍数の両方を表示させたグラフ。前半無理せず、後半の上り返しで追い込めているのがわかる。

高度とEPOC(運動強度の指標)を掛け合わせたグラフ。後半にグッと追い込めているのが分かる。

レースではSALOMON S-LAB SENSE6 ULTRA×superfeet カスタムブラック。ストレス無しの足入れ感。グリップ力抜群のアウトソール。適度な厚さと屈曲性のミッドソール。ガレ場もぬかるんだトレイルも問題なく走れました。この組み合わせをチョイスして◎でした。

レース後、ちょっと寒かったので、DRIFTER MID HOODIEを着用。温かさ抜群。しかもリバーシブルで、着こなしの幅が広がります。

レース後は秋の新作X-ALP SPRY。見た目がカッコよくて気に入っています。