2014ウインタートライアスロン・フェスタ〜冬鉄人祭〜レースレポート


期日 2014年3月2日(日)
場所 長野県白馬岩岳スノーフィールド
種目 チャレンジA
 雪上Run6km→雪上MTB16km
→XC‐SKI9km
スタート時刻 AM10:00
記録 2時間36分3秒
結果 優勝

<使用ギア>
インナー:EXOモーションインナー
アウター:CLIMAWINDジャケット
タイツ :ACTITHERMタイツ
ソックス:RX S-LAB
シューズ:SPEEDCROSS2 GTX
HRモニター:AMBIT2S
テーピング:New-HaleVテープ 腰
ジェル :ハニースティンガー(スタート前・ゴールド1本、レース中・バナナ1本)
大会HP:http://winter-triathlon.jp/

 今回、初めてウインタートライアスロンという競技に参加させていただいた。この競技は日本トライアスロン連合(JTU)が主催する大会だ。
私は過去に、スラロームスキー→ランニング→スケートの3種目で競われる氷上トライアスロンという競技に出場したことがあった。その時はそれまでやったことの無かったスケートを特訓して、初出場で2位、2回目の出場で大会記録での優勝をしたという経験があった。また、過去にクロスカントリースキーとアーチェリーの複合種目であるスキーアーチェリーでも苦手のアーチェリーを特訓して、世界大会参戦2シーズン目にワールドカップで銀メダル、3シーズン目に金メダルを獲得したという経緯があった。どちらも自分が得意とするスキーやランニングを軸にして、苦手種目を克服することで好成績につながった。今回のレースではやはり経験の少ないマウンテンバイクをどう克服するかが勝負の最大のカギだと考えていた。
 しかしながら、数日前の練習では、気温の高さから、雪のコンディションが悪く、マウンテンバイクでは埋まってしまって全く乗車できない状況であった。練習でいい感覚がつかめないまま、不安を抱えて当日を迎えた。

 当日はそれまでの数日間よりもやや冷え込み、コース上にはうっすらと雪が積もった。コースが凍って硬くなっていればいいなと淡い期待をしつつ、レーススタートおよそ2時間前に会場入りした。受付を済ませ、一番心配なマウンテンバイクに乗ってみると、思っていたよりもコンディションは良かったものの、やはり場所によっては埋まってしまう。この段階でマウンテンバイクの苦戦が予想された。
 トランジッションエリアにマウンテンバイクとクロスカントリースキーを設置した後、ウォーミングアップをし、開会式、競技説明を受けると間もなくスタート時刻となった。

 午前10時、冬鉄人たちが一斉にスタートをした。最初の種目は雪上ランニング6km。岩岳スキー場のゲレンデの下を通り、山道の林道の中腹を折り返す1周3kmのコースを2周する。スタート直後はコースが固めで走りやすいものの、ゲレンデに入ると、圧雪車で整備された部分は雪が柔らかく、足がとられる。しかも、蹴った分が推進力に変わらないので、思うように前に進まない。それでも何とか先頭の選手をマークする形でレースを進める。

後半は先頭集団も縦長にばらけたものの、さほど大きな差はつかないまま、マウンテンバイクへのトランジッションへと向かった。
トランジッションに入る時は、ほとんど先頭と差の無い2位であったが、水分補給をして、ヘルメットを装着する間に先頭とは50秒ほどの差がつき、3位でマウンテンバイクをスタートした。また、後方からも選手が続々と続いていた。

 マウンテンバイクは1周2kmのコースを8周回の16kmだ。マウンテンバイクが始まり、乗車してみるものの、雪の状態が悪く、うまく乗車できない。場所によっては乗車できるパートもあるが、乗車したとしても乗っているのがやっとの状態で、ペダルを漕いで加速することはできない。何度も重い雪にハンドルを取られ、転倒した。1周目を終えたあたりで、サロモンのチームメイトの小笠原選手にかわされた。さすがマウンテンバイクのチャンピオン。技術が全く違い、歯が立たなかった。
 それでも、せっかくのマウンテンバイクでの競技なので、バイクを押して走った方が速そうな区間もできる限り乗車した。マウンテンバイクの競技中、何度も転倒し、チェーンも2回外れた。16kmのうち、半分はバイクを押して走ったように思う。

果てしなく長い時間に思えたが、それでもようやく最後の1周がやってきた。すぐ後ろに小笠原選手が迫り、ほぼ1周差をつけられた。最後の1周を終え、トランジットエリアに入るころ、すでに約2時間の競技時間が経過していた。用意しておいたスポーツドリンクを補給し、ハニースティンガーを1本補給する。クロスカントリースキーのブーツに履き替えようとするが、マウンテンバイクで力が入りすぎたのか、手の指が攣ってしまい、うまく履くことができない。それでも何とか履き替えを終了し、トップの小笠原選手から約8分差の5位でクロスカントリースキーへ。このトランジッションにほぼ同時に入った選手が私より先行していったが、後で聞くところによると、補給をせずにクロスカントリースキーに入って行ったとのこと。

 クロスカントリースキーをスタートすると、思いのほか全身の筋肉が疲労しており、思うような滑りが出来ない。それでも3km×3周回の1周目で一人の選手をかわし、2周目の中盤までに2人交わして2位に上がった。クロスカントリースキーが得意な選手もいたが、それまでの疲労により、ペースダウンしたり痙攣があったりしたようで、おそらく本来の滑りが出来なかったのだろう。

2周目の中盤でついにトップの小笠原選手をかわし、先頭に立った。後続が迫ってくる気配は無く、無理をして自分の足が痙攣しないように、ペースを調整しながら滑った。また、競技時間の長さと汗の量から考えて、3周目に入る前に給水をとった。3周目は安全運転で滑り、トップでゴールすることができた。




 

SUUNTO「AMBIT2S」のデータ>

GPSによるコースデータ。

コース高低図

 第1種目のランニングでは林道の中腹まで上がって折り返したため、高低差が大きい。2種目目のマウンテンバイクは雪質の悪さに苦戦したものの、こうしてみるとアップダウンは少ない。3種目目のクロスカントリースキーはアップダウンを繰り返すコースだったことが分かる。

心拍数

第1種目の雪上ランニングが一番心拍数が上がっているのがわかる。第2種目の雪上マウンテンバイクでは思うように漕げなかったためにランニングのように心拍数が上がっていない。3種目目のクロスカントリースキーも全身の筋肉疲労のため、ランニングほど心拍数は上がっていない。しかしながら2時間30分んという競技時間の長さを考えると平均心拍数が169拍/分というのは適正な数字にも思える。