斑尾フォレストトレイル50Kレースレポート

期日:2011年10月10日(月)
場所:長野県飯山市斑尾高原
種目:50km男子
結果:4時間29分32秒
   総合4位


私が生まれ育った飯山市斑尾高原を舞台に行われるこの大会には他のレースには無い特別な思い入れがあった。
毎年出場したいと願いながら、いろいろな条件が噛み合わず、出場を見合わせてきたが、今年は出場への条件が整い、初出場となった。
目標は完走。そして斑尾のトレイルを思いっきり楽しむこと―。

展開 〜前半〜


今回エントリーのメンバーを見ると、序盤からトップ集団はハイペースで展開しそうな気がした。

スタート直後から周りのペースは無視し、自分のペースで走るように心がける。
やはり先頭集団のペースが速い。
自分は心拍数が170以下になるように管理した。
先頭集団からは離されるものの、50kmで全ての力を使い果たすよう考え、我慢の展開となった。
前半はゲレンデを登ったり、その取り付け道を登ったりして結構上る。
そこから大池までは気持ちよくシングルトラックのトレイルを下ってゆく。
大池から斑尾山の登山道まではややフラットなトレイルを走り、しばらくすると砂利道に出る。
ここまでで先頭集団は見えなくなってしまっていた。
長い砂利道を進むと、斑尾山の西側からピークを目指す本格的な登山道となる。
走れるところは走るが、傾斜のきついところは無理をせずリズム良く歩く。
斑尾山のピークに到着。8位〜9位とのこと。トップとの差は約7分。気にしない。
下りに入ると木の根がうじゃうじゃと生え、土はぬかるんだようなマッドコンディション。
このような状況は自分の真骨頂。
木の根と木の根の間に足を置き、葛篭折れではリズミカルにステップを刻む。
今回チョイスしたSALOMONの「FELL CROSS」はこのような状況にベストマッチ。
マッドでソフトなコンディションでもソールパターンがしっかりと路面を捉え、平地や上りではソールの屈曲性が強いキックを生み出す。正に今回のコースにぴったりのシューズだ。
この下りで1人選手をかわす。
23km地点の「バンフ」を通過し、後半のトレイルへ突入。

後半

後半のトレイルは正に森のトレイル。
割りとぬかるんでいるところが多い。
斑尾山の下りからスイッチが入り、テンションが上がっていた。
しかしながら平地や登りではペースを上げないように気をつけて歩を進めた。
前の選手が全く見えず、モチベーションが下がりそうになるが、自分の判断を信じてここは我慢。
袴岳への登山道では足に疲れが出始めるが、ここも我慢がまん。
袴岳から希望湖までの下りを走って行くと、久しぶりに前の選手を見かけた。
ようやく1人パス。どうやら暫定6位。
入賞圏内に入れた事が嬉しいが、自分もいつ撃沈するか分からない。油断はできない。
希望湖に到着すると、三つ目のピーク、毛無山を目指す。
緩やかな上りのトレイルだが、ここまで40km弱を走ってきた足は流石に疲労している。
とはいえ、無理の無いペースで進んできたはず。走れるところは走る。まだ勝負ポイントではない。
毛無山の頂上を経て、再び希望湖に帰ってくると、前の選手を捉える事ができた。
自分はここからが勝負だと考えていた。
ゴールまで7〜8kmだが、結構上るのだ。
ここからゴールまでしっかり走り切れるようなペース配分ができる事がポイントと考えていた。
ということでここからペースアップ。
希望湖は自分が良く魚釣りに訪れていた湖。
昔釣りざおを片手に歩いていたトレイルを今は走っている。
懐かしい感じに包まれ、パワーが湧いてきた。
さらに突き進むと、最後の上りともいえる上りに差し掛かる。
ここもぐいぐいと進んでゆく。
今まで170拍/分以下で管理してきた心拍数も180拍/分近くまで上がっている。
今まで走っていた感じとは世界が変わった。
すると、もう一人、選手をかわす事ができた。
暫定4位。
自分のレースメイクが間違い出なかったと確信した。
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」とはよく言ったものだ。
まもなくするとアスファルトの道に出た。ゴールは近い。
斑尾高原スキー場のゲレンデに到着すると、会場のアナウンスの声が聞こえた。
どうやら2位の選手がゴールするところらしい。
遥か前方にいると思っていた選手が目の前にいた。
自分ももうじきゴールかなと思っていると、3位の選手がゴール。
そんなに近くにいたのですね。
3位には届かなかったけど、自分も4位で無事にフィニッシュ。


思い描いた展開でフィニッシュすることができた。
今回のレースでは自分のペースを守ってフィニッシュする事が結果的には早いという仮設を立ててレースに臨み、それを実証する事ができた。
次回はペース配分を修正し、さらにレベルアップしたい。

ウェア:SALOMON
シューズ:SALOMON「FELL CROSS」
時計:SUUNTO t6
ジェル&給水:ショッツエナジージェル・エレクトロライトショッツ
ソックス:bridgedale
テーピング:New Hale

リザルト
※写真の一部は公式HPより引用