2022ツールド長野レポート

距離約120km
累積標高約6200m
タイム 17時間59分
順位はつかないけど1番でゴール

リザルトhttp://blog.trailmountain.jp/?eid=1556318

ツールド長野は長野の里山を自分の脚で巡るイベント。コースマーキングも誘導員もなく、配布された地図に示されたルートを自分で巡るスタイル。コースは全8エリアで構成されている。

レース中に地図を見ながらルートを探すのもよいが、全ルートをスムーズに走りたかったので,事前に配布された地図をもとに、試走を行った。山以外のロードはどこを走ってもよいルールのため、あらかじめどこを走るか下調べしておくと、当日走りやすい。


大会当日は良く冷え込んでおり、車の温度計で-3℃。朝7時、信州トレイルマウンテン店長の奥野さんが鳴らす鈴の音でゆるゆるとスタート。

特に設定タイムは設けていなかったが、速すぎず、遅すぎずのペースで走ることが結局一番楽にゴールできることにつながる。心拍数140を上限にして、走ろうと思っていた。序盤は周りの参加者さんと話しながら進んだ。すぐに声をかけてくれたのが塚田さん。初対面だったが、私のことを知っていてくれた。同い年だという。数日前にバックヤードを走ったんだとか。合計で300km以上走ったとのこと…。超人に出会えてうれしい気持ちになった。

それから、塚田さんに誘われる形で参戦していたのが、竹村くん。信越五岳トレイルランニングレースで準優勝している実力者だ。竹村くんとも走りながらいろいろな話をして楽しかった。

そして、地元で活躍している竹内くん。今年は何回か同じレースを走っている。彼ともいろんな話ができて、楽しかった。中盤までこの4人で走る時間帯が長く、良い連帯感があった。

霧の中、第1エリアの雁田山に近づくと、いきなり山肌が壁のように目の前に現れた。ストックを組み立て、登山道を登っていった。高度を上げていくと、雲の上にでた。きれいな雲海が広がっていた。一気にテンションが上がる。最高以外の言葉がでてこない。

はしゃいで写真を撮りながら、下山ルートへ向かった。斜度が急な上に、路面はカチカチに凍って滑る。転んで肘を打った場面もあったが、けがをしないように慎重に下った。チェックポイントを通過した後、第2エリアを目指す。

塚田さんが思いもよらないルートを通り、そこについていく。塚田さんはロードの最短距離も全て頭に入っているようだ。第2エリアにつく頃には、わたしたち4人が先頭パックになっていた。エイドでは温かいスープやコーラを頂いた。

第2エリアの坂田山、妙覚山はふもとにいくつものルートがあり、迷いやすい。こういうとき、地元の人を含む集団で走れるのは強みだ。坂田山を登っていくと、再び雲海の上にでた。北アルプスまでくっきり見える。風もなく、とても気持ちがいい。

坂田山山頂から妙覚山をピストンする間に長野マラソンのエントリーをした。下り坂に入ってからは、やはり凍結していて滑りやすい。けがをしないように慎重に下ると、再びエイドステーションについた。スープやおにぎりを頂き、第3エリアを目指した。

途中でトイレに寄ったあと、先頭まで追い付こうとしたが、ペースが速く、追いつくのがなかなか大変だった。ここまでちょいちょい心拍数が140~150ぐらいになっており、ちょっと予定より速いなと感じていた。それを差し引いても先頭パックで走る方がメリットが大きいと思ったので、先頭の塚田さんと竹村くんに追い付いた。第3エリアは井上山、大洞山をまずは登っていく。徐々に塚田さん、竹村くんのペースについていくのがきつくなり、遅れることを承知で自分のペースにした。力が入らなくなってきたので、KODAジェルを摂りそのまま進んだ。それでもエイドまでの下り坂で二人に追い付いた。エイドでは熱い豚汁におにぎりを入れて、いただいた。コーラも飲んだ気がする。

そこから先は二人と一緒に走るのもきつく感じなかった。

若穂太郎山を経て、長い下り坂を下った。この頃、塚田さんが疲れを感じたようで、竹村君と二人で走る時間帯もあった。麓に下りてからしばらくロードを走ると、竹内君も追いついて、4人パックになった。第4エリアに行く途中で塚田さんがコンビニに寄ったので、私と竹村君、竹内君の3人で奇妙山登山道入り口(大室古墳群)のエイドに到着した。コーラ、スープ、おにぎりを頂いて、先に進んだ。

奇妙山はツールド長野のコースの中で一番標高が高く、長い上り坂が続く。淡々と登っていった。無事に奇妙山山頂に到着。

時刻は3時ぐらいだったか。明るいうちにこのエリアを通過できそうで嬉しい。そして、尼厳山山頂を経て麓へと下る。

ここはかなり傾斜が急な上、ガレている。さすが山城。敵に攻められにくいのも頷ける。無事に池田の宮登山口に着き、小布施須坂松代エリアが終わったことにホッとした。第4ステージまでは、険しい山が多く、手強い。それに比べて第5ステージから第8ステージは走りやすい印象だ。

ここからは長いロード区間となる。次のエイドまでも距離が大きいため、途中のコンビニをエイドにすることにした。竹内君が自動販売機で給水している間に、竹村君と二人で先頭を進んだ。16時半ころファミリーマートに寄り、みそラーメンとポカリスエットを買う。ラーメンはイートインスペースで食べ、先へ進むことにした。竹村君は足の痛みが心配なのでペースを落とすとこのことだったので、一人先に行かせてもらうことにした。信号待ちで夜に備えてヘッドランプを装着してから走っていると、長野オリンピックスタジアムのあたりで塚田さんが追い付いてきた。バックヤードの疲れがあるようで、体が思うように動かないそうだが、流石の走力だった。マッサージをしては走ることを繰り返しているそうだ。第5エリアにつく頃には日が落ちて暗くなっていた。

すぐ後ろに竹内くんがいたので、少し待って合流し、一緒に恐竜公園の中を進んだ。ここも気を抜くと迷いやすい。無事に茶臼山登山道入り口を見つけて、進むことができた。山頂をピストンし、先へ進む。

この辺りで少し差が開き、また単独で先頭を走る形になった。トレイルを抜けると、エイドステーションに着いた。ラーメンがある予定だが、調理に少し時間がかかるとのこと。さっきコンビニでラーメンを食べていたので、パンだけいただいて先に進むことにした。後から到着した竹内くんに一声かけて、エイドステーションを後にした。完全に単独走になった。ここからは自分の計画と下見の経験を頼りに進むしかない。下見した時とは違い、周囲は真っ暗。時折ルートがあっているか心配になりながらも、無事に富士ノ塔山の登山道に入ることができた。心拍数は130ぐらいを推移していたように思う。体が動かなくなってきた頃、ジェルを摂ると動きが良くなることが良く分かった。パンやおにぎりと比べるとジェルの即効性は素晴らしい。

富士の塔山を経て、エイドステーションに到着。汁物におにぎりを入れて食べ、ミルクティーとコーラをボトルに入れて出発した。ここは長いロード区間。ペースを守って淡々と走った。途中、旭山展望園地をピストン。素晴らしい夜景だった。

麓に下りると、市街地を抜けて第7エリアへ。そして頼朝山、葛山と通過し、大峰山で次のエイド。うどんを頂き、先へ進む。地附山への分岐は見落としそうになったが、一度立ち止まって、正しいルートを選べた。試走しておいてよかった。地附山山頂を経て駒弓神社方面へ下山。

最終第8エリアへ向けてのロード区間は、近道せず、大きい道を淡々と進むことを選んだ。100km近く走って疲れてきてもいたので、分かりやすい道を走ろうと思ったからだ。無事に三登山への登山道に入ることができた。ここの登りは暗くて先が見通せなかったこともあってか、結構長く感じた。それでも最終エイドに到着し、汁物とおにぎりを頂いて先へ進んだ。ここまで2つのフラスコの中の片方にミルクティー、もう片方にコーラを入れて飲んできたが、コーラの方は甘すぎるせいか、水分補給としてはあまり進まなかった。ミルクティーの方はいつでもおいしかった。パンを口に含んでからミルクティーを飲むとちょうどいい具合に口の中でパンがミルクティーを含み、おいしく仕上がった。

エイドを後にしてほどなく、三登山山頂に到着した。

三登山から髻山までのルートは分岐が多く迷いやすい。それでも試走してあったので、不安になることなく正しいルートを見つけて進むことができた。髻山をピストンし終えると、あとはゴールまで下っていくだけだ。トレイルを終え、北信五岳道路に入るとどれぐらいのタイムでフィニッシュできるのか計算してみた。すると、もしかしたら17時間台でフィニッシュできる可能性があることが分かった。20時間以内ぐらいをざっくりとした目標にしていたとはいえ、速くゴールできるに越したことは無い。グーグルマップでは残り距離は4kmを切っていた。下調べしていた道ではなかったが、グーグルマップが示した最短距離を走ってゴールに向かった。キロ4分~4分30秒ぐらいのスピードだったのではないかと思う。ここにきてこんなにスピードを上げるとは思わなかった。でもこういう目標があると頑張れる。そして、ついにゴールの信州トレイルマウンテン店舗が見えた。どうやってゴールするんだっけ?と思いながら、たぶんお店の中に入った時がゴールだった気がすると思い、お店の扉を開けてゴール。12時59分。タイムは17時間59分だった。

ゴールできてうれしかったし、トラブルなく無事に走ることができてうれしかった。
ゴール後に名物のカレーを頂いた。平気で食べられると思っていたけど、半分くらいしか食べられなかった。思っていたより疲れたようだ。残してすみません。

 

【ニューハレ】今回はニューハレに大変お世話になった。Xテープを足首に2枚ずつ。腰に一枚。Vテープはふくらはぎ、膝、ハムストリングス、腰、腸脛、大腿四頭筋前面に貼ることで、安心して走ることができた。

【KODA】補給はKODAジェル。エイドとエイドの間では、30~60分に1本程度摂取した。摂取するとグワッとパワーがみなぎってくることが実感できた。

【シューズ】シューズはSALOMON S/LABウルトラ3。パルサーSGと最後まで迷ったが、ストレスなく走れるという点で、こちらを選択した。最初から最後までストレスなく走ることができ、これを選んで大正解だった。インソールはもちろんsuperfeet。

【ストック】

今回はSINANOのポールを使用。上り坂でも下り坂でもバランスをとるのに大活躍だった。登りでも下りでも脚へのダメージを軽減することにつながった。

【ミズグチメソッド】

ここのところ、オンラインセミナーで足の勉強会に参加させていただいている。体のセルフメンテナンスをしたり、学んだ体の使い方を実践したりしたところ、脚に痛みが出ることは無かった。

 

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