スキーアーチェリー国際試合2日目

一騎打ち

昨日のスプリントで首位に立つことが出来たが、2位のロシア選手との差はわずか4秒。
その差はあってないようなものだ。
3位のロシア選手とは1分30秒の差がついていたので、よほどのことが無い限り、追いつかれることは無いだろう。
レースは自分の予想通り2位のロシア選手との一騎打ちとなった。

レースレポート


スタート後、すぐに2位の選手に追いつかれる。
今日はロシア選手のスキーが昨日より滑っている気がする。
また、昨日よりもロシア選手の体が動いている気がした。
時差ぼけも徐々に解消しつつあるのだろう。
序盤はまだお互いに元気。無理をしてロシア選手の前に出ることはせず、後ろにくっついてみる。
何度か自分が前に出ようとするが、それを嫌ってロシア選手がペースを上げる。
ロシア選手は私の前を滑ることで自分のペースに持ち込みたいのだろうと感じた。
わたしとしては自分のほうがスキーが速いと感じていたので、自分のペースに持ち込んで、相手が離れなくても相手が無理をして着いて来るような状況を作り出したかった。
コース終盤の登りで私がペースアップして、前に出た。
案の定ロシア選手との差が開くことは無かったが、これでよし。
また、相手より先にシューティングレンジに入り、プレッシャーをかけたかった。

1回目のシューティングに入ると、ロシア選手もすぐ後ろに入った。
すごく呼吸が乱れているのが分かった。
自分の今日のテーマは動と静の切り替えを意識して行うこと。
あわてることなく、時間がかかることを覚悟で落ち着いて射った。
1射目、2射目とも的の真下にわずかに外れた。
射ち方は悪くないので、サイト(照準器)に問題があると判断し、3射目からは的半分上を狙って射った。
すると3,4射目はヒット。
練習での射ち方とレースでの射ち方が若干変わることはよくある。
それを理解できたことも自分の成長のひとつだろうと思う。

さて、ロシア選手の方がシューティングのテンポが早く、自分より10秒ほど先にシューティングレンジを後にしていた。
彼のペナルティーも私と同じ2。
今度は私が追う展開になった。

2周目の前半で彼に追いつくと1周目と同じような駆け引きが行われた。
スキーで突き放したいが、離れない。
彼も必死にわたしに着いてきているのだろう。
そのまま2回目のシューティングに入った。
2回目も落ち着いて射った。
ロシア選手が自分より先に2ペナルティーで出て行った。
かなり息が上がった状態でのシューティングだったので、思うように当てられなかったのだろう。
わたしはペナルティー1。
ここでわたしが単独首位に立つと思われた。

しかしながらロシア選手も簡単に勝負をあきらめない。
わたしを猛追し、追いついてきた。
かなり無理をしてでもチャンスをものにしたかったのだろう。
完全に最後のアーチェリー勝負になった。

そして迎えた3回目のシューティング。
ロシア選手は相当息が上がっていたが、早いテンポでシューティングし、ペナルティー3で飛び出していった。
わたしより先にシューティングレンジを後にすれば勝つチャンスがあると思って勝負に出たのだろう。
そのことを感じたが、わたしは当てることに専念した。

結果、ペナルティー1。
気持ちを切らさないように4周目へと入っていったが、半分ほど走ったところで後続がいないことが分かった。
コース中のすれ違いでロシア選手が自分に手を振っていた。
わたしを追うことをあきらめたのだとここで悟った。


最後は確実な滑りでフィニッシュ。

結果 優勝

本当にうれしかった。そしてホッとした。

2分30秒ほどして、ロシア選手が次々とフィニッシュ。
やはり調子を上げてきているようだ。

明日は10kmマススタート。
簡単に勝てるようなレースではないと思うが、負ける気も無い。
明日は仲間も多数参加する。
おもしろいレースになりそうだ。