日本山岳耐久レースレポートその3〜第2関門〜

第1関門を過ぎてしばし一人で走っていると、後ろからY下選手がやってきた。
この選手も毎年上位に入られている。
後ろについてみると、無理のないペースに思えた。
第1関門を過ぎてそれほど時間が経たないうちに薄暗くなってきた。
日没は近い。
ザックからヘッドライトを取り出し、頭につける。
電池節約のため、まだ点灯はしない。
Y下選手がライトをつけるのと同じタイミングで自分もライトをつける。
スピードが出ない上り坂はヘッドライトの明かりを頼りに進み、スピードの出る下り坂は明るいハンドライトを併用しながら下る。
前にY下選手がいて、かなりペースを作りやすかった。
「先に行きますか?」「いえ、行きません。確実に走り切りたいんです。鬱陶しくてすみません。」
などと時折会話を交わす。
走れるところは走るが、登りは無理せずにペースを守って歩くスタイルはこの時の自分に合っていた。疲れを感じ始めていたが、そのまま第2関門の月夜見第2駐車場に到着。
抜きつ抜かれつの選手の入れ替わりはあったが、順位は変わらず。
暫定17位。

〜続く〜