志賀高原マウンテントレイル


期日 2013年6月29日(土)
スタート時刻 8:30
距離 40km
記録 3時間44分12秒
結果 総合5位

<使用ギア>
ウェア:EXO S-LAB ZIP TEE
TWIN SKIN S-LAB SHORT
ソックス:RX S-LAB
シューズ:S-SAB SENSE ULTRA
ベルト:XR SENSIBELT
SUUNTO:AMBIT2S
ニューハレ:Vテープ(膝、ふくらはぎ、腰)、Xテープ(足首)

<使用ギアについて>
ウェアについては、志賀高原という高地ということ、天気が良くない事を考慮し、袖ありタイプを選択。現地の寒さによってはアームスリーブやグローブの着用も想定していた。また、雨ならばS-LAB LIGHT JACKETの着用も考えていた。選択肢が多いことはうれしい。

今回一番頭を悩ませたのがベルトだ。まず、ザックにするかベルトにするかの判断で、2回のエイドステーションで水が補給できるという点から、ザックではなく、ベルトを選択。今季から登場のADVANCED SKIN S-LAB BELTも考えたが、水を携帯するには容量が少ない。237mlのフラスクを2本装備することも可能だが、フラスクが2本になることによってエイドでの給水の際に手間取ることが予想されたので、それよりは1回で給水することが出来るXR SENSIBELTの方が使い勝手がよさそうだと判断。ADVANCED SKIN S-LAB BELTとSENSE HYDRO S-LAB SETとの併用をするという手もあるが、自分は両手をフリーにしておきたかったので、熟考した結果、XR SENSIBELTに落ち着いた。ポケットにジェル8個を詰め込んだ。

さらに、500mlのエレクトロライトショッツとべスパ2個、塩熱サプリも携帯したかった。
そこで役に立ったのがTWIN SKIN S-LAB SHORTのポケットだった。バックの2つのポケットにはべスパ2個と塩熱サプリ、さらにはエレクトロライトショッツのタブレットを2つ携帯した。フロントの大きめのポケットはジェルを摂ったあとのゴミを入れておくのに使った。

シューズについてはコースの状況を考えて判断した。コース中にはテクニカルな下りもあれば走れるトレイルもロードもある。そこで軽量でグリップ力もあるS-LAB SENSE ULTRAを選択した。

<レースプラン>
 今回は周りのペースに合わせるのではなく、自分軸でレースを展開したいと考えていた。周りのペースに合わせるのではなく、自分が40kmを走り切るのに最適なペースを判断して走りたいと考えていた。そのために、序盤にあるシングルトラックのトレイルにはいい位置で入ろうと決めていた。

<レース展開>

 8時30分、志賀高原高天原を約700名のランナーが一斉にスタートした。スタートからシングルトラックのトレイルまではプロデューサーの山室忠の先導に引っ張られる形で進む。スタートして約2kmほどの地点でサロモンのチームメイト大杉君が飛び出す。それを追う形で貝瀬君、わたし、こちらもサロモンのチームメイト小出と山本大賀君が続く。
水路沿いのシングルトラックを遅すぎず、早すぎずのペースで駆け抜け、アライタ沢を抜けて岩菅山登山道へ。ここから約1300段の木段が続き、一気に高度を上げて行く。 
第1セクションはシングルトラックが続くので、誰かの後ろにつくことなく、自分のリズムで走ることを心がけた。ひたすら登ってノッキリに着くと、稜線上に出る。そこから寺子屋山までは小刻みなアップダウンが続く。ところどころぬかるんでいるが、無理してよけずになるべく直線的に走ってスピードのロスを最小限にした。下り坂を利用して貝瀬君に追いつき、先行して、単独2位になった。この区間は岩場や木段などのテクニカルなトレイルが続く。ここはタイムの稼ぎどころでもある。とにかくスピードを殺さない事をこころがけて自分のリズムで走る。
 単独2位で第1セクションの13kmを終えて会場に戻る。トップの大杉君は見えない。後ろを振り返っても後続は見えなくなっていた。思いのほかこの区間で差が開いたようだったが、まだ先は長い。ここから先も自分のリズムで走る。
 焼額山の登山道で、後ろから小出と貝瀬君が迫っているのが確認できた。さらに数分後に2人に追いつかれ、3人のパックになる。さらに後ろには大賀君の姿が見える。焼額山の山頂に着くまでに小出、貝瀬君、私の順番でやや距離が開いた。山頂からはひたすら砂利道を下って下って下る。ここで足を使いすぎると25km過ぎのトレイルで足が止まることを危惧していたが、このレース展開で、ついていかないわけにはいかない。再び3人のパックになり、その後私と小出がやや貝瀬君より先行する形で第2エイドに到着。

ボトルに水を補給し、エレクトロライトショッツを1つ放り込む。ここから3〜4kmほどロードを下ってゆく。この区間は小出のペースが速い。彼にとってはリラックスして走ったペースだったそうだが、私は頑張って着いていった。27km地点で熟平トレイルに入る。ここからの区間はだらだらと上り返すようにしながら徐々に高度を上げてゴールを目指す。ここで小出はスイッチを切り替え、ペースアップして大杉君を追いかけて行った。私はここまでで少し無理をしていたこともあり、小出にはついていけなかった。足に乳酸が溜まり、足が上がらなくなってきた。
すると間もなく後ろから貝瀬君が追いついてきた。貝瀬君はまだまだ足が動いている様子。「小出さんを追いかけます!」とペースを上げて行った。残りはまだ10kmほどある。自分にとってこれ以上のペースアップは撃沈につながる。潔く自分の力不足を認め、自分のペースでゴールを目指すことに徹する。後ろから大賀君が迫っているのがちらちら見える。熟平トレイルに入って一時は足が止まりかけたものの、ペースを守って走っていたら平地や下りではややスピードに乗って走れる程度に回復してきた。その後しばらく大賀君との差は変わらず、レースが展開していく。そして迎えたラスト3km、後ろから選手が迫ってくる気配が。ついに大賀君が来たかと思ったが、振り返ると田畑選手だった。彼はフルマラソンも2時間30分を切って走るランナーで、最近トレイルレースでも好成績を頻発している。明らかにスピードが違ったのでついていくことも出来ず、一声かけて見送る。ラスト2kmはゲレンデの上り返しが3度ほどあり、皆苦しめられていた。見通しのいいところでは2位の選手まで見渡すことが出来た。2位から6位まではさほど差が開いていなかったようだ。そこから順位の変動はなく、そのままゴール。結局1位大杉君、2位貝瀬君、3位小出、4位田畑君、5位わたし、6位大賀君だった。
 1位の大杉君はスタート後に飛び出してからずっと見えなかった。2位から6位まではほとんど差が無く、順位変動を繰り返しながらレースが展開したようだった。

<考察>
 今回は自分の持てる力を出し切ることが出来たと思う。自分のペースで走ることが出来たし、エネルギー関連のトラブルもなかった。暑さに苦しめられることもなく、快適に走ることが出来た。レース展開の中で、無理をした場面もあったが、それは相手との勝負どころ。そこを逃せば勝機は無い。そこで競り負けたということは自分の力不足。それがわかったという点で、今回は収穫の多いレースだった。
 次回、2週間後の野沢温泉マウンテントレイル65kmは今回とは全く別物のレースとなる。距離が長い耐久レースというだけでなく、暑さとの戦いという点で、気象条件の過酷さは今回とは比較にならないだろう。とはいえ、自分のペースでレースを進めるということは今回と共通して言えることだと思う。例年暑さにやられているこの大会だが、今年こそ暑さを克服して納得いく走りをしたいと思う。


<AMBIT2Sのデータ>

 今回あえてレース中に心拍数を確認することはしなかった。自分の感覚を信じてレースを展開したかったからだ。これが50kmを超えるロングレースともなれば話は別だが、自分が考えなくてはならない要素を排除し、よりシンプルにレースを進めるために、時には必要な事なのではないかと思う。そして、結果的には理想的な心拍数でレースが推移していたことが確認できた。